武蔵境ダイアリー

メディカルフィットネスクラブ武蔵境/ヴァリュウスイミングスクール

嚥下、誤嚥

皆さんこんにちは。

 

メディカルフィットネスクラブ武蔵境の菊池です。

 

本日は「嚥下、誤嚥」についてのお話です。

 

 

まず、嚥下とは何でしょうか?

 

人間は基本的に経口摂取で栄養を補給します。

 

この時に、口から入れたものを咀嚼や送りを経て「飲み込む」動作のことを、嚥下と言います。

誤嚥とは、口腔~食道・胃にかけて何らかの障害により嚥下がスムーズにおこなえない、意図しないタイミングで飲み込んでしまうことをいいます。

 

なぜこの話をするかといいますと、この誤嚥が高齢者の方に多くみられる現象であること。そしてそれを放置すると、食事が上手くできなくなり低栄養状態になる、気道に入り誤嚥性肺炎を引き起こす、など危険性があるからです。

 

ちなみに誤嚥性肺炎は高齢者の肺炎の原因の約7~8割を占めているといわれます。

新型コロナもまだまだ猛威をふるっている中で、毎日おこなう嚥下が上手くいかず、肺炎なんて嫌ですよね。原因を知り、自分でできる対策はおこなっていきましょう。

 

では、自分の嚥下の機能が低下しているかをどのように判断すればよいのか。

以下、簡単な項目をご紹介します。

 

・食事中にむせる頻度が多い。

・固形物を噛んで飲み込めない、柔らかく流動性のある食事ばかりしている。

・食事をすると疲れる、最後まで食べきれない

・食事の後、痰が絡まり声がかれる

・食べづらさが原因で、体重が減ってきた


などです。

心当たりがある方は一度、医療機関を受診してみるのもよいでしょう。

 

 

そして誤嚥の原因は大きく3つに分けられます。

 

器質的原因
口内炎や腫瘍、炎症などで通り道に構造上の問題が起きており、うまく嚥下出来ないケース。

 

機能的原因
構造そのものには問題はないけれど、筋肉や神経の働きが衰えておりうまく嚥下出来ないケース。脳疾患や神経疾患があると影響を受けることが多いと言われています。
また、何も疾患がなくても老化によって働きが衰えている状態もこちらに該当します。

 
心理的原因
うつ病などによる食欲不振などで、嚥下出来ないケース。

 

以上です。

 

嚥下という動作は多くの器官が複雑に動いておこなわれる作業なので、嚥下障害の原因の特定や治療には医療機関での診断を受け、適切に取り組む必要があります。くれぐれも自己判断は危険なのでやめましょう。

 

しかし、嚥下障害になる前に個人で予防に取り組むことも可能です。

ここでは、日常的にできる運動をいくつか紹介させて頂きます。

 

「頬の運動」

頬に空気を溜めて膨らませる。頬を巻き込むようにすぼめる。この2点を繰り返します。上下左右、様々な方向を膨らませてみましょう。意外と疲れると思います。頬の筋肉がたるむと、咀嚼中に噛んでしまい口内炎や怪我の原因になります。

 

「舌の運動」

歯茎に舌の先を沿わせてぐるぐるなぞります。右回り左回り両方、舌が程よく疲れるまでおこないます。ほうれい線を薄くする効果もあります。

巻き舌。出来ない方はレロレロ動かすだけでもOKです。舌の筋肉をリラックスさせる効果があります。舌も緊張や老化で硬くなると、咀嚼時に舌の動きが悪くなります。

頬を舌で押してマッサージ。気持ち良い範囲でおこないましょう。

 

「口周りの運動」

あいうえお+べ。母音を発音する形で口を大きく動かします。べ、は舌を思い切り突き出します。大きく筋肉を動かせると咀嚼もスムーズになりますし、舌を突き出す動作は二重あごの予防にもなります。

リップロール。口を軽く結び、震わせるように息を吐きだします。口周りの筋肉をリラックスさせる効果があります。

 

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その他にも、深呼吸をして身体の緊張を解く、息を止めてから強く吐き出す呼吸練習、

首や肩回りをさすってマッサージすることも効果的です。(筋肉が緊張すると咀嚼や嚥下がスムーズおこない辛くなります。)

 

いかかでしょうか。

新型コロナの影響でマスク生活が長く続き、顔や口周りの筋肉は衰えやすい環境にあるといえます。気がついた時に動かしてみるようにしてください。

 

また、繰り返しになりますが、心配な方は必ず医療機関を受診し、もし嚥下障害が認められた場合は、医師の指示にしたがってご自身に合った適切な治療・リハビリを受けるようにして下さい。

 

本日は以上です。長くなりましたが読んで頂きありがとうございました。

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参考文献

摂食・嚥下障害 | 健康長寿ネット (tyojyu.or.jp)

嚥下障害|日本気管食道科学会 (kishoku.gr.jp)

老年歯科医学第28巻4号 3.mcd (jst.go.jp)

 

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